難治性の慢性咳嗽に適応を有する、世界初の選択的P2X3受容体拮抗薬
いきなりこんな事を言われても「難治性?慢性咳嗽?P2X3?」ってなりますよね。
一つずつ疑問を解消していくので一緒に確認していきましょう。
原因治療を行っても8週間以上咳が続くことを指します。
- 咳喘息
- アトピー咳嗽
- 副鼻腔気管支症候群
- 胃食道逆流症
- 感染後咳嗽
実際に服用してる方はいるの?
約20例(2024.10.1時点)見てきましたが、多かったのが以下のような処方で3か月以上は継続されている患者様に1回45mgを1日2回服用で追加。
- 抗ヒスタミン薬
- 抗ロイコトリエン薬
- 中枢性鎮咳薬(コデイン、アスベリン、メジコン)
- 吸入薬(ステロイド、抗コリン、長時間型β2刺激薬)
- 吸入薬(短時間型β2刺激薬)
例外)コロナ感染後の味覚嗅覚異常を伴う咳嗽への処方も見ました。
併用禁忌・注意がないため既存の併用薬にそのまま追加可能
主な副作用・注意点
| 5%以上 | 5%未満 |
胃腸障害 | 悪心、口内乾燥 | 下痢、上腹部痛、消化不良、 口の感覚鈍麻、流涎過多、 口の錯感覚 |
感染症及び寄生虫症 | | 上気道感染 |
代謝及び栄養障害 | | 食欲減退 |
神経系障害 | 味覚不全(40.4%)†、 味覚消失†、味覚減退†、 味覚障害† | 浮動性めまい |
呼吸器、胸郭及び縦隔障害 | | 咳嗽、口腔咽頭痛 |
† 味覚不全は、主に苦味、金属味及び/又は塩味としても報告された。味覚関連の副作用(味覚不全、味覚消失、味覚減退、味覚障害)の発現割合は 63.1%であった。大多数は、ゲーファピキサントの投与開始後 9 日以内に発現し、軽度又は中等度であり、ゲーファピキサントの投与中又は投与中止により改善した。なお、味覚関連の副作用は曝露量依存的に増加する傾向が認められている。
味覚異常って大丈夫?
やはり味覚異常が最大のネックになると思いますが、中止することでほとんど治ります。メーカーさん曰く服用開始後1~2週間でみられることが多いそう。
患者様のお話でも味覚異常が出る場合、2週間以内には症状が出ているように思われます。ただ、中止に至った例にはまだ出くわしていない。
味覚異常の話ばかりしましたが、腎排泄のため腎機能に対する注意も必要です。
7.用法及び用量に関連する注意
重度腎機能障害(eGFR 30mL/min/1.73m2未満)で透析を必要としない患者には、本剤45mgを1日1回投与すること。
リフヌア錠45㎎ 添付文書より引用
まだ販売したばかりで呼吸器科でしか処方が見られませんが情報が集まってくれば使用できる範囲が広がってくるかもしれませんね。
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関東で働く薬局薬剤師。
私自身の勉強を兼ねて記事を書いていきます。皆様のためになれば幸いです。
調べてほしい題材募集しておりますので、問い合わせよりお待ちしてます。